【書評】「ない仕事」の作り方|自分だけの仕事を作れば、競争しなくて済む!




 

この記事はこんな人におすすめ
  1. 独自の商品を開発したい方。
  2. 会社で働くこと意外の働き方を知りたい方。
  3. 好きなことで生きていく方法を知りたい方。

 

「ゆるキャラ」ブームの立役者は、みうらじゅん。

酒井
圧倒的な熱量が「質」につながる。

おはようございます。

酒井です。

みなさんは「ゆるキャラ」をご存知でしょうか?

というか、成人している人で知らない人はいないでしょう。

今や日本各地のイベントにいけば、ほぼ100%ゆるキャラの着ぐるみが、

ほわほわした感じで歩いてますもんね。

ただ、このブームの火付け役が、

「みうらじゅん」さんだった。

ということは意外と知らない人が多いのではないでしょうか。

そしてその「ゆるキャラ」誕生秘話が書かれているのが、

「ない仕事」の作り方です。

本書は、二十年前には誰も見向きもしなかった「ただの地方マスコット」を、

みうらさんの変態的な熱量で、大ヒットに導いた方法が書かれています。

自分が気になったものが、まだ仕事として存在しない。から仕事は始まる。

ある時、みうらさんは全国各地の物産展で、妙な「着ぐるみ」に出逢います。

当時はまだ「マスコット」と呼ばれていたような時代ですね。

平面でデザインしたときはそれなりに可愛かったのかもしれませんが、立体にして人が入るには、かなり無理があるそのフォルム。

遠慮がちに手を振っていますが、寄ってくる子供もいません。

それどころか客は皆、マスコットに見向きもしません。

私はその姿に、たまらなく「哀愁」を感じました。これがミッキーマウスやキティちゃんだったら、物陰にひっそり立っていたりしないでしょう。

(中略)

そんなマスコットを普通の人は、まず気にすることはないでしょう。

もし気になったとしても、「物産展に何か変なものがいたな」くらいで、帰宅後にはもう忘れてしまうと思います。

なぜかといえば、それは名称もジャンルもないものだったからです。

「地方の物産展で見かける、おそらく地方自治体が自前で作ったであろう、その土地の名産品を模した、着ぐるみのマスコットキャラクター」という、長い長い説明が必要なものだからです。

説明しているうちに、面倒臭くなってしまいます。

私の「ない仕事」の出発点はここにあります。

みうらじゅん. 「ない仕事」の作り方 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.116-121). Kindle 版.

だれも気にしていないが、自分は気になる。

そして、その気になるものに名前がない。

それなら、自分で名前をつけて仕事にしてしまおう。

とみうらさんは考えてしまうわけです。

需要があるからカテゴリーを作るのではなく、

最初にカテゴリーを作ってしまってから、

需要が後からついてきたのが「ゆるキャラ」だったんですね。

一見「無駄な努力」も圧倒的熱量で続けることで、「すごい!」になる。

では、そんな誰も気にしていない「ゆるキャラ」をどうやってヒットに持っていったのか。

それは、「無駄な努力」を圧倒的な熱量で続けることだった。と書かれています。

そこで必要になってくるのが、無駄な努力です。

興味の対象となるものを、大量に集め始めます。

好きだから買うのではなく、買って圧倒的な量が集まってきたから好きになるという戦略です。

人は「大量なもの」に弱いということが、長年の経験でわかってきました。

大量に集まったものを目の前に出されると、こちらのエレクトしている気分が伝わって、「すごい!」と錯覚するのです。

どうやって「無駄な努力」を伝えるか。

みうらさんは、とにかく「圧倒的な熱量と情報量」で、

こいつは尋常じゃない。と人々に思わせるようにしたんですね。

その努力の仕方は、一言で言うと「変態的に泥臭い」。

私は集められるかぎりの、「ゆるキャラ」を集め始めました。物産展にはなるべく多く足を運ぶ。

片手に一眼レフ、もう片手にビデオカメラを持ち、二刀流で記録する。

当時はまだぬいぐるみやシールなどのグッズは売っていなかったので、頼み込んで譲っていただく。

そして説明が書かれたパンフレットを読み込み、そのゆるキャラの由来を記憶することも忘れてはいけません。

地方自治体などに「すいません、今日のイベント、着ぐるみは何時頃どこに出ますか?」と電話をかけて、たらいまわしにされた挙句に切られたことも数知れず……。

でも確かに「今日のフェス、ナオト・インティライミさんは何時に出ますか?」と聞かれるのと違い、着ぐるみの登場時間を聞かれたら「やばい人からの電話だ」と思われても仕方ありません。

そんなわけで、地方の興味のないイベントに出掛けて、いつ出てくるのかわからない「ゆるキャラ」を一日中ただ待っていたときもありました。

そんな無駄な努力を続けていると、様々なこともわかってきます。

秋田のなまはげを模した「ナミー&ハギー」は分厚い素材でできているため炎天下では5分と活動できない。

豆の格好をしている島根の「まめなくん」には、地元方言の「まめな(=元気な)」という意味も込められている。

北海道のホタテのキャラ「ミミ太&ミミちゃん」のミミとは、貝の出っ張りの部分の名称だった。

鳥取県の「ピアート」と「トリピー」はともに20世紀梨をモチーフにしている……といった具合に。

いったい、こんな知識が何の役に立つのだろうかと、そんなことを冷静に考える暇さえ自分に与えてはいけません。

とにかく「ゆるキャラ」を大量に摂取することに専念していたのです。

「ない仕事」は最初は変態扱いされるんですね。

ただ、それを執念と熱量をもって、自分が我に返らないように、ひたすらやりつづける。

これが基本パターンみたいです。

自分の中の「つまらない」を「そこがいいんじゃない!」に塗り替えていく。

上記でも書かれているように、

みうらさん自身も、過去、何度も「ゆるキャラ」を集めている中で葛藤があったみたいです。

ただ、その気持ちを抑え込むのが「そこがいいんじゃない!」という言葉です。

人はよくわからないものに対して、すぐに「つまらない」と反応しがちです。

しかしそれでは「普通」じゃないですか。

「ない仕事」を世に送り出すには、「普通」では成立しません。

「つまらないかもな」と思ったら「つま……」くらいのタイミングで、

「そこがいいんじゃない!」と全肯定し、「普通」な自分を否定していく。そうすることで、より面白く感じられ、自信が湧いてくるのです。

自分をなるべく常識から外れさせようと、自分で自分を暗示にかけるわけですね。

いや〜、ものすごいメンタルです。

「ない仕事」は、営業までして始めて仕事になる。

みうらさんのすごいところは、

「ない仕事」を売り込める営業力にあると僕は思っています。

例えば、この部分。

私の仕事は「一人電通」です。

企画を立てるのも自分、集めるのも自分、ネタを考えるのも自分、発表の場所や方法を考えるのも自分、そのために接待をするのも自分なのです。

前例のない、「ない仕事」をしようとしているのですから、そのくらいの接待は当然です。黙っていても、いい扱いなどされないのです。

みうらじゅん. 「ない仕事」の作り方 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.189-193). Kindle 版.

「一人電通」ってすごい言葉ですよね。

分業がすすみ、生産性をあげることを良しとしている会社の仕事と全くの真逆。

自分しかできないことを、自分の力だけでやり切る。

これこそ純度100%のフリーランスの姿だと僕は思ってしまうのです。

「自分らしさ」を追い求めた方が、実は楽しく生きられる。

人と同じことをあえて選ばずに、自分の中で仕事を作ることは、

一見、大変そうに見えます。

前例がないですし、お手本がないことって不安ですよね。

ただ、それについては、みうらさんは真逆の意見を持っています。

人生どうなるかなんてわかりませんが、

ひとつはっきりしていることは、他人と同じことをしていては駄目だということです。

なぜかというと、つまらないからです。

皆と同じ人気職種を目指し、同じ地位を目指すのは、競争率も高いし、しんどいじゃないですか。

それよりも、人がやっていないことを見つけて達成するほうが、楽しいじゃありませんか。

みうらじゅん. 「ない仕事」の作り方 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1467-1471). Kindle 版.

あえて、人と競争しない道を選ぶ。

それこそが一番自分らしい、楽しい人生だということなんです。

世間に揉まれすぎてお疲れモードの方。

ぜひ一度、みうらさんの奇妙で楽しい生き方をこの本で経験してみてはいかがでしょうか?









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